取締役会規則における独立取締役の選任基準モデル(2015補訂)

2015年5月25日

多くの企業で参照される、独立社外取締役の独立性を具体的にまとめたモデル

日本取締役協会 独立取締役委員会(委員長 冨山和彦*注1 、副委員長 落合誠一*注2 )は、「取締役会規則における独立取締役の選任基準」2014年2月に公表しました。本モデル案は、会社法改正案にも対応しています。(2015年5月補訂)

本基準は2011年5月、東京証券取引所上場企業に独立役員届出制度が義務付けられた際に、その「独立性」を判断する具体的な基準を示し、多くの企業に参照される資料となりました。その後、米国大手議決権行使助言会社が、独立性についてのより詳細な開示を求めるようになり、一部を見直し、主要株主や主要な取引先についての規準を追記しました。

また国会において成立予定の、会社法改正案にも対応し、社外取締役の独立要件(親会社の関係者等の扱い、対象期間)なども追加して、改訂しました。また会社法改正案では、社外取締役を置いていない上場会社は、定時株主総会において社外取締役を置くことが相当でない理由を説明しなければならず、本選任基準モデルは、その重要性がさらに増すものと考えます。

日本取引所グループも、上場企業に対して独立社外取締役を1人以上確保するよう、努力義務を課す、上場規則の改正を予定しています。この基準は独立した社外取締役を導入する企業における取締役会規則の一部として、各社の参考となるべきモデルを提示するものです。

本モデルの策定にあたっては、取締役会規則ワーキンググループリーダー  西村あさひ法律事務所 パートナー 弁護士 太田洋氏、サブリーダー 西村あさひ法律事務所 パートナー 弁護士 森本大介氏、参加企業のみなさまのご協力をいただきました。

*注1:経営共創基盤 代表取締役CEO
*注2:中央大学法科大学院教授・東京大学名誉教授

※補訂版は2015年5月公表
2014年2月の改訂版より、修正および加筆しています。

・基準モデル P4 5.①~④、P5 8.④  ・解説編 P11
・基準モデル Ⅱ 独立取締役選任手続